「生涯一営業マン」ある中小企業経営者の悪戦苦闘記

初めに

初めまして。

私は関東の地方都市で広告制作業を営む本会社の経営者です。

既に還暦を過ぎ会社立ち上げから40年を過ぎこれまでの様々な経営でのエピソードを書いてみました。

これまで私は民放のビジネス番組や成功者の語録等、第一線で活躍する企業経営者が登場する番組や著書を拝見する事はとても楽しみな時間です。

皆様も国内あるいは世界を相手に活躍する企業経営者のお話をよく耳にする機会があると思います。

しかしその多くは経営者としてのカリスマ性や圧倒的な行動力が強烈な印象として映り、まるで偉人伝の物語を見るがごとく、自分とは全く別次元の世界での出来事と感じることも正直な感想です。

実際企業経営とは泥臭く、大小様々な問題に遭遇します。

取り分け自分のような中小企業の経営となるとそれは特に顕著で、従業員の雇用問題に対処する人事部や細かな社内外の要求に対応する総務部も、毎月の支払いや入金を管理する経理部も無く、ましてや大きなトラブルに対処する弁護士を顧問に置くなど夢の話で、それら全てをこなし、更にもっとも重要な売上を達成するべく営業活動にも日々奮闘することは中小企業では至極当然のことです。

無論近年のアントレプレナー達にはファンドや株式上場等を活用して、必要な設備や優秀な人材、資金を一機に集め企業化する術を知る優れた社長も多数おります。

この「悪戦苦闘記」はそうした術とは無縁であった自分の半生であり、この会社がどういう遍歴を辿って現在に至ったのかを失敗談を中心にお話をしたいと思っております。