営業時間:9:00~18:00
TEL 029-822-9601 営業時間:9:00~18:00

第2章 引きこもり生活

2年目の後半にもなると、ようやく自分の身の丈を把握するに至り、すっかり自信を失った挙句、家から一歩も出なくなってひきこもり状態になってしまいました。
人と話すことが煩わしいですし、何より無職だということが人に知れるのが恥ずかしかったからです。履歴書の用紙が無くなり、街の文具店に出かけるときも一番近くの停留所から一目散に店に向かい、即座に何処にも寄らずに真っすぐ家に帰る有様です。
家から出なくなると最初は朝にはカーテンを開け、夜には閉めるといった普通の生活でしたが、次第に何もやることが無いので夜になっても眠くならず夜中3時ぐらいまで起きているわけです。
3時まで起きていると今度は朝起きられないのは当然の成り行きです。
昼1時過ぎに目が覚めるので、あと数時間で夜なのだからと・・・次第にカーテンも雨戸も開けなくなってしまいます。
となると四六時中真っ暗な部屋で 1人で何をするでもなく過ごす毎日でした。
身体を動かす事も無いので腹は空かず1日1食程度、後は酒とたばこが腹に収まります。
無論外に出ることも無いので服はいつも同じものを着続け、身支度も必要がないので髪もひげも伸び放題でした。
自分では別段異常な事とは感じてないのですが、薄暗い部屋で虚ろな目でテレビの前で終日座っている姿を見て、お袋から見ると、これはもういよいよ危ないと思ったのでしょう。
方々手を尽くして知人の運送会社になんとか使って貰えるよう無理やり頼み込んだようです。
私は英語関連以外の職業に着くことは考えもしていませんでしたし、ましてや肉体労働など私のやる仕事ではないと思っていたので当然断りました。
しかしこのまま現在の生活を毎日送ることは避けたいですし、更に知り合いに対して名誉挽回一発逆転の方法として「アメリカに行くから就職しなかった」という口実を思いつきました。
実際口実から本気で海外に行く事も考えはじめ、半年で100万ぐらい貯めればその渡航費用が出来ると分かり、お袋の誘いに乗ってみることにし運送の仕事先へお世話になることにしました。

お問い合わせ

ご相談・御見積は無料です。お気軽にお問い合わせください。