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第9章 家電販売からの脱却

その後ビデオの普及はレンタルビデオ店の普及や低価格化により順調に家庭へと浸透していきます。空前のオーディオブームも重なって、JBLやTANNOYといった100万円近い高額スピーカーや高級アンプが良く売れました。

ドーナツ版に使うレコード針が数万円、更にはスピーカーとアンプを繋ぐケーブル線が1メートル数千円程しましたが飛ぶように売れました。

スマホや小型スピーカーで音楽を楽しむ現在の若者には理解できない時代かもしれません。

性格上薄利多売は嫌でしたので、高額商品の販売はこの時期自分の性に合った時代でした。

しかし1983年、私はこの商売を見つめ直すきっかけに遭遇します。

その年の冬、小学校 5 年生位の男子からソニーのウォークマンを買いたいから、パンフレットを持って家に来てほしいと連絡があり行きました。

2万8000円くらいの手ごろな商品があり、5000円程値引きして 2万3000円で提案、

後日購入の連絡があり家に出向きます。

早速仕入れて、お家に届けてお金は来月末に払いますから来てくださいとの事。

結局 2万3000円の商品が利益2割だとして4600円ぐらいの仕事でした。

4600円の仕事に小学校 5 年の子共に顎で使われ合計5回家に出向きました。

私はその時に自分の価値は5日費やして 数千円しかないことに愕然としました。

結局この一件を機に、電気機器の販売をきっぱり辞める決心をします。

総額2000万位の在庫品を買い取り屋に600万で買ってもらいました。

そしてその 600万を元手に最新のビデオ編集機とカメラを購入して映像制作一本で勝負することとします。

寝る間も惜しんで撮影や編集の技術は大分習得しましたが、まだVTRの普及は全国でも20%以下でしたので、実際茨城の地で映像制作だけで食べていけるのか内心不安で眠れない毎日が続きます。

 

 

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